2019/09/09 【快適くらしのレシピ】
残暑は感じるものの、吹く風が秋の行楽シーズンの訪れを感じさせます。秋は祝祭日も多くすでに旅行の計画を立てている方も多いのではないでしょうか?
日本各地には紅葉の名所はたくさんありますが、そのなかでも今回は紅葉見物に合わせて歴史上の人物の墓所めぐりができる場所にスポットを当ててみました。
<岩手県平泉町 義経の供養塔、弁慶の墓>
中尊寺は奥州藤原氏によって建てられた寺で金色堂が有名です。落ちのびてきた源義経を保護したことから頼朝に攻められ奥州藤原氏は滅亡してしまいますが、この義経とその忠臣の部下だった弁慶の供養塔、墓が中尊寺の敷地内にあります。
平泉周辺には毛越寺(もうつうじ)などもあり、東北地方ならではの色濃い美しい紅葉に包まれます。中尊寺は小高い丘の上にあり、参道の木々を楽しみながら散策するのもよいでしょう。
<神奈川県鎌倉市 源頼朝の墓>
さて中尊寺に逃げた義経を執拗に追い続けた兄、源頼朝は鎌倉幕府を開いた人物として有名です。その墓は鎌倉市内の白旗神社の脇にあります。落馬事故で亡くなったとされる頼朝の遺骸は持仏堂に葬られたのですが、やがて忘れ去られていたのを江戸時代に島津家が先祖の墓と共に整備したとされています。
頼朝の墓の近くには鎌倉でも紅葉スポットとして有名な鶴岡八幡宮があります。夜には紅葉がライトアップされ、より幻想的な景色を堪能することができます。
<滋賀県大津市 明智光秀一族の墓>
時代は少しめぐり安土桃山時代になります。本能寺の変で主君織田信長を討ったことで有名な戦国武将、明智光秀。しかし天下をとるも13日後には居城の近江坂本城に引き返す途中で殺害され、その短い治世は「三日天下」とも言われています。その墓があるとされる大津市は天智天皇が遷都して以来1350年以上の歴史を誇る古都。国の指定文化財保有数は京都、奈良に次いで多く、たくさんの神社・仏閣があり、その境内の紅葉はいずれも見事なものがあります。
<会津若松市 鶴ヶ城と松平家墓所>
さて江戸時代も末期、明治維新の舞台にもなった福島県会津若松市。鶴のように白く美しい鶴ヶ城を誇る古都ですが、鶴ヶ城は幕末維新時、白虎隊の悲劇でも有名なお城です。市内には当主会津藩松平家廟所をはじめ、白虎隊自刃の碑など戊辰戦争の跡がそこかしこに残ります。少し足を延ばせば猪苗代湖などの美しい紅葉を楽しむことができます。周辺の山々は見事に赤や黄に染まりドライブコースとしても人気があります。
まだまだ日本中には数えきれないほどの紅葉の名所があります。紅葉見物に「墓所めぐり」「城めぐり」のようにプラスアルファのテーマを見つけて出かけてみると、また違った風景に出会えるかもしれません。