2018/08/07 【快適くらしのレシピ】
ここ数年、日本列島は各地で大きな災害に見舞われています。最近の災害では「観測史上最大の」というような言葉が多く使われるように、これまでの経験では予測もできないような自然環境の変化が起きています。
「今までは大丈夫だったから」という気持ちは捨てて、「新しい災害対策の心構え」が必要となっています。
<災害時の犠牲者の6割が高齢者>
国土交通省の調べによると、地震や台風といった自然災害における死者・行方不明者のうち6割が高齢者であるそうです。
しかし平成17年に国土交通省が実施した意識調査では、高齢者のほうが若年層よりも避難経路や避難場所をよく把握しているという結果がでています。このことは高齢者が居住地域で過ごしている時間が長いことや、地域の情報を熟知していることが結果に反映されているからだと推測されています。
であるのになぜ、実際に災害に直面すると高齢者の被害が拡大してしまうのでしょうか。まず足腰が不自由であるなど機敏な行動がとりにくいこと、とっさの判断力が衰えていることなど、身体的な理由が考えられます。また長年住み慣れた場所、先祖代々の土地への愛着なども避難行動を遅れさせる原因となっているでしょう。
<シニアはインターネットを通じた情報に遅れがち>
そして昨今の災害では、シニア世代が陥りやすい危険の一つに「ネット社会への弱さ」があるといわれています。SNSや動画投稿などで被災地の情報は刻一刻とリアルタイムに伝えられる現代ですが、インターネットの利用に疎い中高年世代は情報から置いて行かれがちです。インターネットを通じて災害情報を知った多くの住民が避難しているのに、高齢者が取り残されたという例もあります。
実際にSNSで発信されたSOSを家族や友人ら受けて、救援要請までつながっている実例も多くみられます。
<ネット活用も現代の「防災グッズ」です>
スマフォやパソコンを使わなくても、携帯電話だけでも災害対策をすることができます。
たとえば行政からの緊急連絡を受信できるようにしておくことはもちろん、助けを求めるブザーの機能がついているものや、位置確認ができる携帯電話を携帯する習慣をつけることも大切です。
パソコンやスマフォが使えるのであれば、雨雲情報や緊急情報を得られるアプリを入れておき自分自身で情報収集することも重要です。
家族や親戚という限られた中でもいいのでSNSを始めておくのもよいでしょう。
インターネットや携帯の機能で「誰かとつながっているここと」。
これも現代の「防災グッズ」の一つだと考えてぜひチャレンジしてみてください。