2018/05/16 【アンチエイジングのレシピ】
「未病」という言葉を聞いたことはありませんか。読んで字のごとく「病気には至らないものの、軽い症状がある状態」を指した言葉です。
2000年以上前の中国の書物「黄帝内経素問」(こうていだいけいそもん)の中に「聖人は未病を治す」ということが書かれており、すでにこの時代から「未病」という概念があったものと思われます。「健康と病気の間の状態」という言われ方もしています。
<中高年の約半数が「未病である」と感じています>
現在、多くの団体や企業がこの「未病対策」に積極的に取り組んでいます。特定の病気と診断されてから治療をするのではなく、日常生活で自分の心身の状態をよく知り、管理することが大切という啓発活動を行っています。
たとえば、なんとなく不調を感じているのに、健診の結果は何でもなかった、気候のせい、加齢のせい、ということで放置している症状はありませんか?
医療団体や薬品会社など健康にかかわる組織が「未病」についてのアンケートを行っていますが、中高年者のおよそ40~50%が「自分は未病の状態である」と自覚しているようです。つまり約半数の人はなんらかの身体の不調を感じているということです。
「疲れやすい」「体がだるい」「食欲がない」「不眠」「冷える」「頭痛」「めまい」「胃もたれ」「風邪を引きやすい」など、誰にでも1つくらい思い当たる節があるのではないでしょうか。
あるいは「体重増加」「運動不足」など日常生活の中で、改善点と思っていても手つかずのままのものもあるでしょう。
<早い時期からの未病対策が高いQOLにつながります>
早い時期から自身の「未病症状」に取り組むことは、健康な老後につながっていきます。
ウォーキングなど身体を動かすこと、食べるものに気を付けること、身体を冷やさないようにすることなど、簡単にできることで「未病」の状態が良い方に変わることもあります。
たとえばカロリーブックなどをひもといてみると、意外と年齢として過剰なカロリーを摂取していたり、余分な塩分を摂っている場合もあるのです。「不調が気になる人のため」の減塩や低脂肪などの調味料などもたくさん出回っていますので、ぜひ確かめてください。
「未病の症状」は身体からのサインでもあります。健やかで質の高い人生(QOL=クオリティオブライフ)を維持するためにも、ぜひ一度、ご自身の「未病の症状」を確認し、身近にできることから改善してみてください。