2016/10/12 【明日を楽しむレシピ】
私たちが何気なく使っているシニアという言葉。実はこの言葉は一般用語であり、公の機関が「何歳以上をシニアとする」と定義しているわけではありません。
しかし世界保健機構(WHO)が65歳以上を「高齢者」と定めていることや、今日の日本では定年退職を迎える年齢の目安が65歳ということから、おおよそ65歳以上をシニアと呼ぶようになりました。
<元気で意欲的な65歳以上をアクティブシニアと位置付ける>
でもそれはあくまで目安。みながみな同じ「シニア」ではありませんし、ひとくくりにするのは無理があります。
そこで最近では65歳以上の層を「パッシブシニア」「ノンアクティブシニア」「アクティブシニア」に分けて、商品やサービスを提供する企業も増えてきました。
パッシブシニアとはいわゆる要介護の状態の高齢者。ノンアクティブシニアは身の回りのことは自分でできるが健康や生活面にやや不安を感じている層。
そしてアクティブシニアとは、年齢的には65歳以上であるが、趣味や社会活動には若いころと変わらず意欲的であり、自分なりの価値観を持っている、元気なシニア層をさしています。
<おしゃれで機能的な商品やサービスを活用しよう>
こうしてシニア層がセグメントされると、アクティブシニアに的を絞った商品やサービスも生まれてきました。これらは、高齢者というよりも年長者を意味する英語の「senior」に近い、「ものごとの価値がわかる、ゆとりある大人」に向けて発信されています。
たとえば大手通販会社はアクティブシニア向けの付加価値商品を厳選した通販サイトをオープン。食の逸品や旅の小物など大人受けする商品を取り揃えています。
家電製品も、軽量・コンパクトで機能性が高く、操作画面の文字が大きい炊飯器、調理器、掃除機などがリリースされています。
旅行業界では旅の行程をゆったりととったり、急坂や階段を避けたり、徒歩区間を短くとったルート設定をしたパッケージを売り出しています。
また食品業界でも 歯につきにくいキャラメルやガムが売り出されるなどしています。
このようにさまざまな業界でアクティブシニアに向けた商品やサービスが次々とリリースされています。これらの大きな特徴は、これまでのいわゆる「高齢者向け」のものと異なり、凝った機能や高い性能を持っていたり、デザイン性に優れた「おしゃれ」なものである点です。いわゆる「年寄くさく」ないところが魅力です。
新しい商品やサービスを検討されるとき、こうした特性を意識してみるとニーズにぴったりと合うよいものに巡り合えるかもしれませんね。