2015/06/30 【カルチャー情報】
日本食の代表格として知られる「寿司」は、今や日本の文化です。日本人に親しまれているだけでなく、最近は海外でも受け入れられているといいます。今回は、海外で寿司が人気を集めている理由について紹介していきます。
「SUSHI」の文化が根付く
アメリカ・ワシントンにある国立アメリカ歴史博物館で、寿司の歴史を学ぶイベントが開催されました。アメリカの歴史を紹介する一環として開かれたようで、アメリカでの寿司はすでに文化として捉えられていることが分かります。
実は、アメリカでの寿司は19世紀後半に登場しており、1980年代以降から親しまれています。日本人移民が持ち込み、メディアなどで取り上げられたことから広まったようです。現在では、カリフォルニアロールに代表されるようなアメリカ独自の「SUSHI」も続々と生み出されており、さらなる広がりが期待されます。
あの美食大国にまで受け入れられている
美食大国であるイタリアでは、和食を取り扱う専門店が増え、日本食がブームになっています。メニューは天ぷらやうどんなどといった日本でもよく食されているものが多く、そのなかのひとつとして寿司にも人気が集まっています。しかも、私たちが普段、目にするものと見た目も味もそう変わらないという情報があります。
そのなかで、「パスタ寿司」なるイタリア独自のメニューもあるそうです。シェルパスタのなかに、寿司ネタをサイコロ状にカットし、お酢やレモン汁、チーズなどを使って味付けを行うもので、なんともイタリアらしいオシャレなお寿司となっています。
ワインにまで「寿司」?
さらに、フラメンコや闘牛などの芸能文化で知られるスペインでも寿司は人気です。実際に、地中海マーケティング研究所によると、スペイン人が好きな日本食ランキングで第3位に入っており、その人気の高さが伺えます。ちなみに、1位と2位は焼き鳥と天ぷらが並んでいます。
また、近年はスペインのワイナリーが「寿司」と名付けたスペインワインを発売しており、注目の度合いが高いことが分かります。スペインワインの「寿司」は、寿司ネタやお酢、醤油との相性がよく、寿司に合うワインとして徐々に広まりつつあるようです。
アメリカやイタリア、スペインの実例から見るように、寿司の文化は海外に広まるだけでなく、その土地の食文化と交わって新たな発展を遂げようとしています。日本に逆輸入されたフルーツ寿司やデザート寿司といった寿司も登場しているため、一度味わってみると新たな発見があるかもしれません。