2014/03/14 【明日を楽しむレシピ】
ブームになって久しいワイン。「特別な日にはワインで乾杯」という方も増えてきました。
そんなワインの仲間にシェリー酒があります。食前酒のイメージが強いシェリーは、ワインのアルコール濃度を高めたもので、独特の風味や芳醇な香りを持つことから根強い人気があります。素敵な料理と合わせるのもよし、グラスを片手に芳醇な香りに浸るのもよし。今回は、そんなシェリーの魅力をお伝えしていきましょう。
シェリー酒という言葉は聞いたことがあるものの、実際にどのようなお酒かを知っている方は意外に少ないと言われています。
スペイン・アンダルシアの特定地域で作られるものだけがシェリー
シェリーは、スペイン・アンダルシア州カディス県にある「シェリーの三角地帯」と呼ばれる「ヘレス・デ・ラ・フロンテラ」、「エル・プエルト・デ・サンタ・マリア」、「サンルーカル・デ・バラメダ」と周辺の認定地域だけで作られる「酒精強化ワイン」です。酒精強化ワインとは、アルコール度数を16~22度程度に引き上げたもので、保存性が高いのが特徴です。実はこのシェリーは、ワインと違って産地にとても厳しいのです。先にお話ししたシェリー三角地帯と周辺の認定地域以外で作られたもの以外は、「シェリー」という名前を使用できないことになっています。
原料となるのは、いずれも白ブドウのパロミノ、ペドロ・ヒメネス、モスカテルの3種類で、ソレラシステムという独特の熟成方法によって作られます。ソレラシステムというのは、シェリー独特の熟成方法で、異なる生産年や別のシェリー樽のシェリーを混ぜ合わせて熟成させる方法で、味わいと品質を均一化するために行われます。
辛口から甘口まで様々なタイプが楽しめるのが魅力
さて、このような熟成方法を経て出来上がったシェリーの魅力は、さっぱりとした辛口から黒蜜のような甘口まで様々なタイプが楽しめるところにあると言えるでしょう。
まず日本人に一番人気があるのが、シェリーの代表銘柄である「ティオペペ」で有名な辛口タイプの「フィノ」というものです。和食とも相性が良く、手軽に飲めるところが人気を集めています。
お肉や煮込み料理に合わせたいという方には「オロロソ」がお勧めです。白ブドウから作られたとは思えないほどの芳醇な香りが人気で、シェリーを飲み始めてこのオロロソにはまってしまう方も増えています。「甘いのが大好き」という方には、「飲む干しぶどう」とも言われている「ペドロヒメネス」というタイプがあります。
このように、お料理やその日の気分によって様々なタイプが楽しめるシェリー。専門店もありますのです、飲み比べて自分のお気に入りのシェリーを見つけるのも楽しいかもしれません。