2024/06/07 【お知らせ】
厚生労働省によりますと、一人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率が、昨年1.20で過去最低を更新したそうです。また昨年産まれた赤ちゃんの数は戦後最も少ない72万人だったそうです。こうした背景には、未婚化や晩婚化、或いは子を持たない夫婦の増加などが挙げられますが、我が国の少子化と人口減少はますます加速しているようです。
ところで、子がいない世帯、或いは子はいるが孫がいない世帯にしてみますと、お墓を建てても、将来、誰もお墓参りに来なくなるおそれがあることから、お墓を建てるのを躊躇われる方がいらっしゃいます。
その一方で、元気なうちに自身や自分たち夫婦のためのお墓を建てることで、“終の住処(ついのすみか)”ができた安心から、今をより充実して生きることができるようになったと考える方もたくさんいらっしゃいます。
最近では、多様化する家族形態や価値観に対応するために、お墓を建ててから一定の期間が過ぎ、お墓の継承者がいない場合、合祀墓に改葬され、以後永代にわたり供養いただけるシステムや、子のいない女性どうしで入るお墓、地域のコミュニティで入るお墓などもあるようですので、まずはお寺様や石材店にご相談されてみてはいかがでしょうか。
ご自身の心の安寧のために、そして残される方が大切な方を偲ぶためにも、死者の尊厳を尊び、たたずまいがある空間で、手を合わせる対象としてのお墓があることの意義を、いま一度お考えいただければ幸いです。
残念ながら赤ちゃんの数は減っておりますが、皆様がこの世を生きた事実は変わりませんし、皆様と過ごした記憶を大切に思われている誰かは、いらっしゃるのですから。