2024/05/17 【お知らせ】
一人暮らしの自宅で亡くなった65歳以上の高齢者は、直近の3ヶ月間で約1万7千人であったことが警察庁の集計で明らかになりました。この数値を年間ベースに換算すると約6万8千人となりますが、2011年には年間2万6821人でしたので(ニッセイ基礎研究所調)、高齢者の孤立死は13年間で2.5倍に急増したことになります。
その一方で、政府が全国の16歳以上の男女2万人を対象に行った調査によりますと、「孤独を感じることがある」と答えた人はおよそ4割に上り、特に20代から50代の働き盛りで多い傾向が見られたそうです。またSNSなどにより、ネット上で人とつながることで「孤立」は避けられるとしても、そうしたつながりに、よりいっそう「孤独」を感じている人は少なくないようです。
かつて日本では、祖父母、親、子供が同居する「三世代世帯」が最も多い世帯形態で、1980年には全世帯に占める構成割合は50.1%でした。しかし近年では、夫婦のみの世帯と、単身世帯が共に約3割に増えたのに対して、三世代世帯は1割にも満たないまでに減少しています。「孤立死」や「孤独」を感じる人の数が増えていることと、こうした「核家族化」とは無関係ではないように思われます。
しかし、ライフスタイルや価値観が多様化している現在、かつてのように「大家族」での生活に戻ることは難しいのかもしれません。また、せわしない日常生活のなかで、ついつい離れて暮らす家族とは疎遠になってしまいがちです。そこで、せめて春と秋のお彼岸には、できればお正月やお盆、命日などの機会に、ご家族が顔を合わせて「墓参り」することを、家族の絆や、大切な想い出を守り続けるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
お墓は亡くなった方の為だけにあると思われている方も少なくないようですが、お墓は残された家族にとっても大切な「心の拠り所」なのです。