2015/03/18 【お墓博士の一言】
2011.3.11.東日本を襲った大震災。死者、行方不明者、関連死者の総数は2万人を
超える未曽有の大震災。愛する家族や無二の親友、家や家財道具、日用品、被災地の
人々の人生が詰まったそのすべてを一瞬のうちに奪い去った大震災。震災直後のあの
荒涼殺伐とした光景は、今も脳裏から離れません。
その惨状が世界に報道されるやいなや、世界中から支援の手が差しのべられたことは
ご承知の通りです。私たちは救援の手を差し伸べてくれた国々への恩義を忘れてはいけ
ないと思います。しかし、どのような国々からどのような支援がなされたのかは、あまり報道
されていません。もっと国民に知らせるべきですね。
ご承知かもしれませんが、震災後世界で一番支援してくれた国は台湾です。その支援金は
ダントツの200億円を超えるものでした。この他多量の物資や救援隊も派遣してくれました。
ところが震災から1か月後、日本政府は各国に震災支援に対するお礼の広告を出しました
が、一番支援してくれた台湾へは出しませんでした。また日本側の要請があればすぐ救援隊
を出動させると一番に申し出たのも台湾でしたが、各国の救助隊が次々に日本入りする中、
台湾の救援隊は2日以上も足止めをさせられました。
詳しい事情は分かりませんが、日本は中国との関係を重要視しなければならない政治的な
背景があった為、中国と台湾の新聞に同時に感謝広告を出すわけにはいかなかったようです。
うれしいことに、この政府の対応に反発した日本の民間人有志が募金を募り、台湾の新聞に
感謝広告の掲載と感謝と復興への決意を伝えるTVCMを作成放映したのです。TVCMは
台湾全土に放映され、大きな反響を呼ぶと共に、新聞広告の一部は、「日台間の絆が若い
世代に受け継がれるように」と中学校の教科書に掲載されたそうです。うれしいニュース
ですね。親切にされたらお礼をする、これが日本人の心ですよね。
この台湾をはじめ、多分皆さんが知っているほとんどの国から支援を受けました。
中には経済的に豊かではない国、戦争で困窮している国もあります。
私たちはこの恩義を決して忘れてはいけないと思います。
いま世界から1千万人以上の外国人観光客が日本を訪れています。それらの外国人に
感謝の心を持って親切に対応したいですね。道を聞かれたときなどには、ひとこと「大震災
では支援をありがとう」と言ったら、感謝の心を持った日本人に一層好感を持ってくれる
ことでしょう。