2019/06/11 【明日を楽しむレシピ】
まもなく「父の日」がやってきます。父の日は毎年6月の第3日曜日となっており、今年は16日がそれにあたります。
<1966年、アメリカで正式に記念日となる>
「父の日」は、1909年にアメリカ・ワシントン州のドット夫人が、母親亡きあと男手ひとつで子どもたちを育ててくれた父への感謝の思いから、父の誕生日である6月に礼拝を開いてもらったことがきっかけとされています。
「母の日」の活動を知ったドット夫人は「父の日」も必要だと考え、牧師教会へ嘆願し翌年1910年6月19日にスポケーン(アメリカの地名)で「父の日の祝典」が行われました。
1916年には大統領が同地を訪れて父の日の演説を行い、このことで父の日がより認知されるようになったとされています。
それから50年後の1966年、ジョンソン大統領が正式に6月の第3日曜日を父の日と定め、アメリカでは正式に国の記念日に制定されました。
これは今から約50年前の話で、実は1914年に制定された母の日に比べると比較的新しいのが「父の日」です。母の日が制定された時代はまだまだ女性の地位が低く、戦争や貧困などのなかで苦労して子供たちを育てあげた母になんとか報いたいという強い思いが人々を動かしたのでしょう。
ひるがえって、外で働いている父親に対しては、時代的にも「わざわざ感謝する」という動きは生まれにくかったのかもしれません。
<父の日にゆっくりとお墓参りを>
現代でも「母の日」に比べると地味な感が否めない父の日。これは赤いカーネーションをはじめとし華やかなプレゼントがすぐに思い浮かぶ母の日に対して、お父さんとなると「?」と悩んでしまうからかもしれません。実際に父の日のプレゼントは花やモノよりもビールや日本酒など好きなお酒や嗜好品をということが多いようです。
まもなくやってくる父の日。お父様を見送られた方はこの日に「父の日の感謝をこめて」お墓参りをしてみませんか?以前「母の日参り」のことをこのコーナーでも記しましたが、ぜひ父の日にも、お父さんの好物を携えて墓前を訪れてください。好きなお酒を携え、好きな音楽をスマホで小さくかけて聴かせてあげるなど、昨今らしくていいですね。
「父の日は白いバラ」という説もありますが、仏教のお墓では棘のある花を嫌う風習もあります。白バラにこだわらず、お父さんをイメージした花をお供えすればよいでしょう。
父親を亡くしたあと「お父さんとじっくり話したことがなかった」「もっと一緒の時間を持てばよかった」と思っている方も少なくないようです。
墓前で趣味の話、仕事の話、家族のことなど、ぜひゆっくりとお話ししてみてください。