2015/11/10 【明日を楽しむレシピ】
ある物事に取り組んでいても、若いころに比べて集中できなくなった。このような悩みを抱える方は少なくありません。実は、そのような状態を変えてくれるのが、若い世代に親しまれている「TVゲーム」だと言います。
年齢と共に集中力が低下する
人間は年齢と共に集中力が低下する生き物だと言われています。私たちが生まれたとき、脳細胞の数は140億個程度ありますが、70歳になると半分の70億個程度にまで減ってしまうようです。
脳細胞とはそもそも、情報処理や情報伝達に使用される細胞のことで、言葉を発したり考えたりするときに使われます。だから年齢を重ねると、どうしても集中力は低下してしまうのです。
ただ、脳細胞が多ければ良い、というわけではありません。生まれたとき140億個程度ある脳細胞は年と共に減り続けますが、10代から20代、そして30代――と成長するにつれてさまざまなことができるようになったはずです。
そしてそこにはやるべきこと、やりたいことなどへの興味や関心が常にあったことでしょう。つまり、集中力の低下を防ぐには、「何かに対して頭を働かせ続けること」が一番の特効薬となるのです。
その一例としてTVゲームによる研究成果
カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究チームは、驚くべき研究成果を発表しました。それは「TVゲームで60~85歳の集中力が改善する」という内容です。
同研究チームは、事前に「ニューロレーサー」という自動車の運転ゲームを開発していました。運転している最中に標識が登場し、それに従ったボタンを押しながら進めるもので、脳内の認知制御を活性化させる効果があると言います。
1カ月で合計12時間程度、60~85歳の研究対象者がニューロレーサーをプレイしたところ、なんと集中力が改善されるだけでなく、短時間の記憶力まで向上したようです。
ポイントとなったのは、素早い判断が必要になるゲーム内容ということで、私たちの身近にあるレースゲームやシューティングゲームでも一定の効果が得られるかもしれません。
集中力低下に悩んでいる方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。